20221206の悪夢

新海誠作品のタッチで、テーマは炎上案件。主人公は「浦島乙女」
WEBデザイナーとしてフリーランスで働いている。

新しい案件のために上司に連れられてきた神社で、何やら関係者数名が揉めている。
人には見えない技術で像や建物の鉄の表面を燃やすことで何かを呼び寄せるという。
何も考えずもたれかかると危ないな、とわたしは思う。

結局なぜ揉めているのか分からないまま、上司の家に戻り作業の説明を聞こうとしたら、
上司が怒り口調で「やっても間に合わないけどやらなきゃいけないんだ」と言った。
何をやればいいのか分からないし、怒っている意味も分からない。
とりあえず以前紙に描いたラフを探すけど見当たらず、1から覚えている限りで描いたけど何かが違う。
「すみません、わたしのラフ知りませんか?
わたしが持っているならこのファイルの中に入れてるはずなんですけどないんです。
もしかして以前コンペに出した時に一緒に提出されました・・・?」
上司はラフを一緒に提出したかどうか覚えていないという。行方知れずのわたしのラフ。
「というか、イベントはいつなんですか?」と聞くと明日で、準備していたものすべてやり直しだという。
(今日は土曜日で、日曜に開催されるイベントのために無理が分かっていてもやるだけやるしかないとのこと)
「いやいやいや... 無理でしょ!イライラして当たり散らせば間に合うんですか?違いますよね?
こういう状況だから間に合わないのが分かっていてもこれから寝ずに24時間やれ、ていう意味ですか?」
上司は当然だ、という顔をする。
「状況によっては寝ずに働きますよわたしだって。でも今回のは明らかにおかしいです。
計画倒れとかいうレベルじゃないです。無理なものは無理、断るべきです。
さすがに上司でも賛同できないしこういう仕事のやり方はきらいです。」
普段なら言えないようなことが口からバーッと出て行って自分でもびっくりした。
「もうわたし帰ります。」と、カバンに広げた荷物を一気に詰め込んで駐車場にかけ出した。
上司は悪魔みたいな顔で追っかけてきたけど、わたしを追いかけてる1分1秒がもったいないから作業しろよと思った。

車に乗りこんだものの、わたしはこれからどうすればいいのだろう。
実家に放火されたらどうしよう。そう考えると実家にはもう帰れない。
走って上司はまだ追ってきている。とてもこわい。
水泳部の時に見つけた呼吸法で息を吸う(腹式呼吸のもっと深い方法)と、地上の誰にも見つからず、
電柱よりも高くクジラみたいに飛べた。
ただ普通の人には聞こえない小さなスーッという吐息が漏れて、
知らない街に着陸した。空からしかいけない、人間のいない、知らない生き物だけの竜宮城みたいな城。

空から映像が見えた。今日の夜のニュースで、上司と上司の奥さんが逮捕されていた。
ヤケになって、道路の木を上司の奥さんがすべて燃やし尽くしたらしい。
その時の画は少し美しかった。